泉質の選び方|10種類の違いと、宿の掲示の読み方

目次
  1. 泉質は10種類に分類されている
  2. 効能ではなく体感で選ぶ
  3. 宿の掲示を読む
  4. 泉質別の注意が挙げられているもの
  5. 一人で入るときに効く3つ
  6. 泉質を条件に加える段階
  7. まとめ

温泉宿を選ぶとき、泉質を条件に入れる人は多くありません。 実際、はじめのうちは優先度を上げなくて構いません。

ただ、宿には成分と注意事項の掲示があり、それを読めるようになっておく価値はあります。 一人で入る場合、体調の変化に気づいてくれる人がいないためです。

泉質の分類
10種類(単純温泉+療養泉9種)
宿の掲示
温泉法により義務づけ
一人旅での優先度
宿の形式より低い。慣れてから

泉質は10種類に分類されている

温泉の泉質は、含まれる成分の種類と量によって10種類に分けられています。 特定の成分が基準に達しない「単純温泉」と、9種類の「療養泉」という構成です。

泉質見た目・体感の傾向
単純温泉無色透明で刺激が少ない。最も入りやすい
塩化物泉塩分を含み、湯上がりに温まりが続きやすい
炭酸水素塩泉肌がなめらかに感じられることが多い
硫酸塩泉無色透明のものが多い
二酸化炭素泉気泡が肌につく。日本では数が少ない
含鉄泉空気に触れて茶褐色に変わる
酸性泉刺激が強く、独特の肌触りがある
含よう素泉空気に触れて色が変わることがある
硫黄泉特有の匂い。白濁することがある
放射能泉無色透明で、見た目では判別しにくい

効能ではなく体感で選ぶ

泉質を選ぶ目的を「効能」に置くと、判断が難しくなります。 感じ方には個人差があり、掲示されている適応症も医学的な効果を保証するものではないためです。

一人旅で実用的なのは、体感の違いで選ぶやり方です。

求めるもの向きやすい泉質
刺激が少なく、長く入りたい単純温泉
湯上がりの温まりが続いてほしい塩化物泉
肌のなめらかさを感じたい炭酸水素塩泉
温泉らしい匂いや色を楽しみたい硫黄泉・含鉄泉
はじめてで、どれか分からない単純温泉

宿の掲示を読む

温泉を利用する施設には、温泉法により次の掲示が義務づけられています。

脱衣所や浴場入口に掲示されている内容

  • 源泉名・泉質
  • 温度・成分
  • 適応症(どんな状態に向くとされるか)
  • 禁忌症(入浴を避けるべき状態)
  • 入浴上の注意事項
  • 加水・加温・循環・消毒の有無

泉質別の注意が挙げられているもの

2014年の改訂では、泉質別禁忌症として挙げられているのは限られています。

  • 酸性泉:皮膚の弱い方、皮膚乾燥症の高齢者
  • 硫黄泉:同上

一人で入るときに効く3つ

泉質より先に、一人だからこそ気をつけたい実務があります。

  1. 入る前に掲示を見る

    30秒で終わります。禁忌症と注意事項だけ見れば十分です。

  2. 長湯をしない

    1回5〜10分を数回に分けます。一人だと、のぼせても気づいてくれる人がいません。

  3. 湯上がりに水分を取る

    脱衣所に給水機がある宿が多く、なければ部屋で飲みます。

入浴の手順そのものは温泉の入り方とタオルの扱いにまとめています。

泉質を条件に加える段階

宿選びの条件として泉質を入れると、候補が大きく減ります。 そのため、順番としては最後に加えるのが実用的です。

順番条件理由
1一人泊プランの有無滞在の質に最も効く
2夕食の形式気まずさの発生を左右する
3駅からのアクセス当日の負担に直結する
4泉質好みが分かってから

宿の絞り込み手順は一人泊できる宿の探し方にまとめています。

まとめ

  • 泉質は10種類。単純温泉と、9種類の療養泉に分かれる
  • 効能で選ぶより、体感(温まり方・肌ざわり・匂い)で選ぶほうが実用的
  • はじめてなら単純温泉が入りやすい
  • 宿には成分・適応症・禁忌症の掲示がある。入る前に一度見る
  • 泉質別禁忌症が挙げられているのは酸性泉と硫黄泉
  • 宿選びの条件としては優先度は4番目。好みが分かってから加える

まずやるのは、次に入る大浴場で掲示を1回読んでみることです。 それだけで、自分がどの湯を良いと感じたのかを記録できるようになります。

よくある質問

泉質は選んだほうがいいですか?

はじめのうちは優先度は高くありません。一人旅の満足度は宿の形式(一人泊プランの有無や夕食の形式)で決まる部分が大きいためです。何回か行って好みが分かってきた段階で、泉質を条件に加えると選ぶ楽しみが増えます。

禁忌症はどこで確認できますか?

温泉法により、温泉を利用する施設には成分・適応症・禁忌症の掲示が義務づけられています。多くは脱衣所や浴場の入口に掲示されているため、入る前に一度目を通せば確認できます。

肌が弱いのですが、気をつける泉質はありますか?

酸性泉と硫黄泉は、皮膚の弱い方や皮膚乾燥症の高齢者について泉質別禁忌症に挙げられています。心配な場合は湯上がりに真水で流す、長湯を避けるといった対応があります。持病がある場合は事前に医師に相談してください。