「何もしない旅」の作り方|観光を入れない1泊2日

目次
  1. 何もしない旅は「予定を入れない旅」であって「準備しない旅」ではない
  2. 時間割
  3. 成立させるための宿の条件
  4. 行き先の条件
  5. よくある失敗
  6. まとめ

疲れているときに旅行を計画すると、たいてい観光を詰め込みます。 そして帰ってきたときに、行く前より疲れているという結果になります。

一人旅の場合、移動も判断もすべて自分ひとりで行うため、予定を入れるほど消耗します。 この記事では、観光を意図的に入れない1泊2日の組み方をまとめます。

想定
東京発・週末1泊2日・ひとり
予定に入れるもの
風呂・食事・睡眠のみ
決めておくこと
3つだけ

何もしない旅は「予定を入れない旅」であって「準備しない旅」ではない

まず区別が必要です。何も決めずに出発すると、現地で判断する回数が増えて、結局疲れます。

何もしない旅で決めておくのは次の3つだけです。

  1. 宿

    滞在時間が長くなるため、ここだけは妥協しません。条件は後述します。

  2. 往復の経路と時刻

    帰りまで決めておきます。帰りが未定だと、2日目の午後ずっと気がかりが残ります。

  3. 雨のときに行く場所を1つ

    使わなくても構いません。1つあるだけで、天気で予定が崩れなくなります。

観光地・食事処・見どころのリストは作りません。作ると「行かなければ」という圧力が生まれ、 予定を入れなかった意味がなくなります。

時間割

1泊2日を、予定ではなく余白の配置として組みます。

時刻やること意図
10:00東京を出発早すぎる出発にしない。朝に急ぐと初日が消耗する
12:00現地着、昼食駅前で済ませる。店を探し歩かない
13:00荷物を宿に預けるチェックイン前でも預かってもらえる宿が多い
13:30宿の周りを歩く目的地は決めない。30分で戻ってよい
15:00チェックイン、1回目の入浴短めに。夜と朝に残す
16:00部屋で休むここが本体。眠ってよい
18:30夕食時間が選べるなら遅めを取る
20:002回目の入浴入れ替え制なら別の浴場へ
21:00読む・書く持ってきたもの1つを使う
22:30就寝普段より早く寝る
6:30朝風呂1泊で最も静かな時間帯
7:30朝食
9:00温泉街か周辺を歩く前日より店が開いている
10:00チェックアウト
12:00帰宅の途につく昼過ぎには帰路に入る

成立させるための宿の条件

滞在時間の大半を宿で過ごすため、宿の条件が普段より重くなります。

エリアを問わず共通

何もしない旅に向く宿の条件

ひとり泊
一人泊プランが常設されている
食事
夕食が個室食・部屋食(食事の場で気を使わない)
アクセス
駅から送迎あり、または徒歩10分以内

部屋の広さより、湯上がりに座れる椅子やソファがあるかが効きます。滞在時間が長いほど差が出ます。

加えて、次があると滞在が楽になります。

あると効くもの

  • 男女入れ替え制の浴場(夜と朝で違う風呂に入れる)
  • 部屋の窓から見えるもの(庭・川・山のいずれか)
  • 館内に座れる場所(ラウンジ・読書スペース)
  • チェックアウトが11時以降

行き先の条件

観光しないので、行き先に見どころは必要ありません。必要なのは次の2つです。

  • 移動が短いこと:片道2時間以内。移動が長いほど、休むための時間が削られます
  • 乗り換えが少ないこと:2回以内。乗り換えは判断の回数そのものです

有名観光地である必要はなく、むしろ見どころが多いエリアは「行かないともったいない」という圧力を生みます。 候補の切り方は東京から2時間で行ける温泉地にまとめています。

よくある失敗

失敗何が起きるか
念のため観光候補をリストにする消化しなければという気持ちが生まれる
初日の出発を早くする朝の支度で消耗し、初日の午後に眠くなる
到着後に長風呂する夜の楽しみが減り、20時以降を持て余す
仕事道具を持っていく高い確率で開く
夕食を早い時間にする夕食後の空白が延びる

いずれも「せっかくだから」という判断から生まれます。 何もしない旅では、「せっかくだから」を1回も使わないのが唯一のルールです。

まとめ

  • 決めるのは宿・往復の経路・雨の日の行き先の3つだけ
  • 観光候補のリストは作らない。作ると圧力になる
  • 中心はチェックイン後に部屋で過ごす2時間
  • 宿は部屋の広さより「座って過ごせるか」で選ぶ
  • 移動は片道2時間以内、乗り換え2回以内

疲れているときほど、行き先を探す作業そのものが負担になります。 そもそも旅行を計画する気力が残っていない場合は 仕事に疲れたときの旅行で、決める順番そのものを変える方法を扱っています。

夕食後の時間の使い方は一人旅の夜、やることがない問題への答え、 総額の考え方はひとり温泉1泊2日の総額にまとめています。

よくある質問

何もしないと退屈しませんか?

何もしない旅は「予定を入れない」旅であって、「やることがない」旅ではありません。風呂・食事・睡眠・読書だけで1泊2日は埋まります。退屈するとしたら、それらの時間を短く詰めてしまった場合です。

せっかく行くのにもったいなくないですか?

目的によります。土地を見に行くのが目的なら観光を入れるべきです。疲れを取るのが目的なら、移動と判断の回数を増やすほど目的から遠ざかります。何のために行くのかを先に決めれば、もったいないかどうかも決まります。

日帰りでも成立しますか?

成立しますが、効果は下がります。何もしない旅の核心は「明日の予定がない状態で夜を過ごす」ことにあるため、宿泊したほうが目的に合います。